東京デスライド(旧)

自転車で「自分的に限界ギリギリ」のライドをしたら更新します。

『ゆるキャン△』ゆるくないスタンプラリーを自転車で。うーん、ゆるくない!

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2018年前期優勝アニメ『ゆるキャン△』(断言)。

4月21日〜6月3日まで開催のオフィシャル聖地巡礼イベント「ゆるくないスタンプラリー」に行ってきました。作品の舞台となっている山梨県のあちこちにスタンプが置かれていて、集めるとグッズプレゼントに応募できるというもの。

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前に夜叉神峠に行ったとき同様自転車(ロードバイク)で行くわけです。コースはこんな感じ。身延南部から北上、甲府盆地を目指します。

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スタンプが置かれているのは、以下の8カ所。

これを1日で周り切ろうというのが今回の目的。結果として131km走って2,462m上る、立派な山岳ステージが完成。うーん、ゆるくない。

内船駅〜ゆばの里

今回のスタート地点はJR身延線内船駅(うつぶなえき)。都内から始発で山手線→東海道線身延線と乗り継いで、4時間30分ほどかかりました。

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身延線の車窓から。富士山どかーん。

さて、この内船駅、原作だとちょろっとしか登場してませんが、なでしこの最寄り駅ですね。

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わからなかった人は信仰心がやや不足しているでしょう。原作6巻を買ってよく読むと幸せになれます(ダイマ)。

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作中では冬休み前でしたけど、

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今回は夏感ありあり。
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結構大きいですが無人駅です。

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走り出すとこんな景色。空の青と雲の白、山々の緑、このコントラストが完全に夏。

富士川街道を北上し、2つ目のスタンプ設置場所「みのぶ ゆばの里」へ。

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原作ではたぶん未登場?

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いっぱいいた!

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ご当地飲料「風林火山物語」を飲んで休憩。伊右衛門をもうちょい渋くしたような味でおいちい。

身延山

原作では5巻に登場、犬子・千明・鳥羽先生が初詣に訪れています。

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身延山にはスタンプが2つ設置されており、1つは身延観光協会に。平日に訪れたので閑散とした感じでしたが、休日は列ができるほど盛況だったんだとか。

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もう1つは身延山久遠寺の境内にありますが、久遠寺日蓮宗の総本山。さすがの見応え。

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まず巨大な三門がお出迎え。

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三門にあるお守り屋さんで飼われていたわんこがゆるっゆる。チクワばりに人懐っこいですが、年食ってるのか人の存在に気づくのが遅い(かわいい)。

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参道を登ってロープウェーを目指します。この参道、菩薩梯という名前で287段もあります。ゆるくない(涅槃顔)。
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久遠寺本堂前。建物はみな新しく、マニーの力、総本山みがあります(ゆるくない)。

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スタンプは本堂裏手のロープウェー・久遠寺駅内に。ガリガリにのっかっていくスタイル。

身延山ロープウェーからの景色はかなり壮観。

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うねる富士川と遠くに見える富士山のパンチ力。

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ただ、ロープウェーの運賃は大人往復1,300円(ゆるくない)。まぁふつうに観光地として楽しめるかと。

身延駅前〜セルバみのぶ店

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身延駅前にある「しょうにん通り」に次なるスタンプがあります。

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原作ではアウトドアショップ「カリブー」に行ってウィンドウショッピングする野クルの姿が描かれました。

その際になでしこたちが買い食いに立ち寄ったお店にスタンプが設置されていました。

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和菓子のお店「栄昇堂」。
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当然のようにみのぶまんじゅうを食す。

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こしあんのおまんじゅうで、皮がもちもちした独自の食感。これはうまあじ! しかも1個65円(お財布の紐がゆるくても安心)。

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また、お店の裏手からは身延を貫く富士川がどーんと。この辺を自転車で流すのは最高に気持ちいいです(ゆるい)。原作でもしっかり描かれていましたね。

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秋になると紅葉がすごそう。

その後、北上して「セルバみのぶ店」へ。

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ここは、なでしことしまりんが四尾連湖でキャンプする前に立ち寄ったスーパー。ふつうのお店が聖地になっちゃうのはコンテンツの力。

なお、犬子のバイト先でもあります。

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犬子、いた!

セルバみのぶ店は商売がお上手。設置されていた『ゆるキャン△』コーナーの様子をご覧ください。

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煽りよるやんけ…。

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よろしいならばイートインだ。

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ここまで身延山の激坂を上ったり、向かい風の中を走って汗をかいていたのでカレーめんの塩分が染みる。

四尾連湖

ここまで微妙にゆるくない要素が散見されていましたが、ここから本格的にゆるくなくなります。

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四尾連湖に向かうしまりんが真理を語っていた。

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四尾連湖への道はこんな感じ。中央奥上方に白いガードレールが見えますね。あそこまで自力で上らないといけないやつです。人によっては心が折れるでしょう。

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最終盤は斜度12〜14%(ゆるくないというか鬼畜の域)。実際に心が折れて自転車を押し歩いて上っているサイクリストを見かけました。

標高約220mから標高約880mまで上ります。距離は約13km。

この1ミリもゆるくない道中を文明の力でカットすれば、または記憶から消すれば、四尾連湖のすばらしい景色だけが残ります。

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透き通った四尾連湖の湖面に写る緑と空。
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湖畔には休憩スペースあり。思わず1時間ほどまったりしてしまいました。
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スタンプ設置場所は水明荘という宿泊施設。
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熱い『ゆるキャン△』推し。
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先ほどのウッドデッキは、なでしこのお姉ちゃんがチャイを飲んでいた場所だったり。

次は車にキャンプ道具満載で来たいもんです。

本栖みち

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四尾連湖の次に向かうのは、本栖湖半にある洪庵キャンプ場。しかし、その前に一度標高約220mまで下り、また約900mまで上らねばなりません。本栖みちの始まりです。

自転車でゆるくないスタンプラリーを巡ろうとすると、「ゆるくない感」はほかのどの交通手段を使うよりも増します。アップダウンの激しい山奥を走るのだから当然です。

でも自転車じゃなきゃダメなのだ。

思い出してください。しまりんとなでしこが出会ったときを。彼女たちが何で洪庵キャンプ場に向かったかを。

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しまりんはキャンプ道具満載のミニベロで。

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なでしこも実は自転車。『ゆるキャン△』みを感じるには自転車しかないのです。彼女たちが走ったはずの道を走れるんですから(車持ってないだけ)。

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本栖みち中盤くらいの景色です。森の中に道路が見えますが、それらを上ってきた形です。

コンスタントに上るタイプの峠なので、四尾連湖ほど斜度はきつくありません。6%くらいが延々続く感じ。距離が長く約16kmほど、ロードバイクでも1時間くらいかかります。

ここをふつうの自転車で上ってきたなでしことしまりんはマジ剛脚ロードバイクは軽量なので自転車の中ではもっとも山登りに向いています。それでもそれなりにきついので。

ちなみに、この日は向かい風。自転車は向かい風だと進まなくなる+坂道で進まない=完全なる苦行。向かい風単品、上り単品ならいいんですけど、組み合わさるとさすがにつらすぎる。ゆるくないスタンプラリーの神が与えた苦難だったのでしょう(涅槃顔)。

洪庵キャンプ場〜ほったらかし温泉

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そんなこんなで本栖湖に到着。ギリギリ富士に再会できました。河口湖の周辺はリゾート地、人工物が多く見られますが、この辺りは富士の裾野に広がる山林のど真ん中。

しんどさを感じつつも大自然のただ中を突っ切っていく快感を自転車乗り以外の人に文章で説明するのはなかなか難しい。ですが、苦労して山越えした後に突如視界が拓けて絶景に出会うあの瞬間は何度経験してもすばらしいものです。

有名ななでしこが寝ていたベンチもここに。

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実は左手がお手洗いで、臭いが結構きついよ!

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洪庵キャンプ場の管理棟。
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中では食料やお菓子が売られていて、ここでもカレーめん推し。
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お前、ゆるクッカー△って名前だったのか?

このあと、山梨市駅笛吹川フルーツ公園・ほったらかし温泉にある最後のスタンプを回収しに、甲府盆地へ向かいます。本栖湖からは45kmほどありますが、下りなのでそんなにきつくはありません。
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着いたときにはもう完全に陽が落ちていました。

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原作だとこんな感じ。

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ちなみにここはこんな場所。なるほど、ふーん(ぼっち並感)。

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そんなわけで無事スタンプをコンプリート。完走しました。

最後はほったらかし温泉で温玉揚げを食べて温泉に入って終了!

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ほったらかし温泉には以前にも訪れたことがあり、日帰り温泉としてはコスパ・ゆったり感ともに最高峰。今回内船駅スタートとしたのは、最後にゆっくりしたかったからですね。

この辺の詳細は以下でまとめています。

『ゆるキャン△』に登場した夜叉神峠とほったらかし温泉に自転車で行ってきた - 東京デスライド

位置的に野クルコース(山梨市駅笛吹川フルーツ公園・ほったらかし温泉)だけ離れた位置にあるため、一筆書きしようとするとどうやっても100kmオーバーの山越えコースになるゆるくないスタンプラリー。しかし、富士山や身延の絶景、静かな四尾連湖、なんだかんだで楽しく元気な地元山梨の雰囲気を満喫できる良いイベントでした。全体的に道が広くて自転車で走りやすいですしね、山梨は。

ゆるくないゆるポタをご所望の人には超おすすめです。Twitterでも剛脚自慢のサイクリストがこぞって参加していましたし。2期と第2回ゆるくないスタンプラリー、待ってますよ。