東京デスライド(旧)

自転車で「自分的に限界ギリギリ」のライドをしたら更新します。

宇都宮餃子RTA 220km 12:07:56

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閲覧にあたっての注意

  • アクションカムを持ってないので動画はありません。
  • テキストなのでゆっくり音声は流れません。
  • 適宜脳内再生をお願いいたします。

自走で宇都宮まで行き、餃子を食べて帰ってくるRTA、はぁじまぁるよー!

はい、よーいスタート!

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自宅を出たところでガーミンをスイッチオン。国道4号線(以下R4)に合流するまで都内を走ります。

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目的地は宇都宮、片道100kmほど。

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コースは超簡単。R4を延々直進するだけ! まずは千住草加越谷春日部と駆け抜けます。この区間は交通量が多く、黒塗りのトラックがぼんがぼんが横を抜けていきます。じゃけん、安全安心RTAを心がけましょうねー。オイゴラァは自転車だと洒落にならないからね!

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埼玉県を抜けたあたりでぐっと走りやすく。交通量は据え置きだけど、路側帯が広く、車と距離をとって走れるのはありがたい。

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定期的にR4であることを示す看板が出てくる親切設計。でも、4カ所ほど高架になったり、圏央道と合流したりして側道に降りる必要があり、ガバポイントとなっております。事前にGoogleマップなどで迂回路を確認しておくといいでしょう。

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一番大きな迂回をするのがこ利根川

本線を外れて河川敷に上がり、歩道を走る必要あり。とはいえ日中であれば、R4が目視できるので迷う心配はないでしょう。

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利根川を横断、はえーすっごい気持ちいい天気! ここから先も黙々とバイパスを走り続けます。バイパスの割りにコンビニや飲食店がまばらなので、補給食を多めに持つの推奨です。

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延々走って宇都宮市内に突入。ここまで休憩は1回、コンビニでお手洗い&補給食追加のみです。経過時間は5時間ほど。

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宇都宮駅に行くまでに軽くガバりまして(中ロス)。

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折り返し地点・宇都宮駅に到着! これは有名な餃子像くん!

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なんというか旧支配者感あるフェイスなのですが、それは大丈夫なんですかね?

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手近な餃子店「宇都宮餃子館・中央店」に突撃。看板に描かれたキャラクターの名前は健太くん。まーた餃子擬人化ですかねー?

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お店の前には、健太君の像が。お薬の禁断症状が出てる方みたいな目なんですがそれは

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じゃけん餃子食べましょうねー。

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N(ニラ餃子)!

N(にんにく餃子)!

N(肉餃子)!

一皿6300円~500円くらいです。カロリー大量補給、いいゾ~コレ。

1時間ほど宇都宮駅前でゆっくりしまして、終わり! 閉廷!

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来た道を戻ります。R4は、基本交通量の多いバイパスなのですが、春日部~宇都宮の一部区間では、上下線ともに上の写真のような広い側道が併走しています。R4は基本的に右折合流ができないため、右折したい車はこの側道を使って次の交差点まで移動するようです。

が、実際には車通りも人通りもないので、自転車用の快走路! 

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上り線の沿道には道の駅やコンビニが多く、下りよりも補給は楽。今回はRTAなので、道の駅しもつけでトイレ休憩をしたのみですが。この道の駅にはサイクルラックもあって、施設も新しく綺麗。おお助かる助かる。

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そして、日没を迎えます。

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夕方は交通量が多いため、速度を抑えて側道をじわじわと進みます(以降写真なし)。

RTA的には、こからが本番。

まず、冬なので日没後は気温ががくっと堕ちます。これに対しては、

  • 休憩しない:汗冷えを防ぐため
  • ケイデンス高めで走る:体温維持のため
  • 冬用ウェアで固める

で、対処。ポイントは、しっかり食べておいたうえで、補給食を多めに持つこと。コンビニ休憩は10分程度の停車になり、タイムに大きく響きます。加えて、「コンビニくんの中、あったかいナリィ」となってしまい、再度走り出す気力がなくなるので、とにかくコンビニ休憩を減らせるペースを維持します。

その一方で、夜は高速巡航のチャンスでもあります。夜のバイパスは、信号の間隔が広い+交通量が少なめ。少ない体力でスピードを出しやすい条件が揃っています。踏めるところでは踏んで高めの巡航速度を保ち、一気に駆け抜けてしまいましょう!

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てなわけで無事、都内まで戻ってきました。

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自宅付近で計測終了。走行距離は222km、タイムは12:07:56でした。

完走した感想ですが、国道1号線(R1東海道)よりも走りやすいです。春日部までは首都圏郊外らしく交通量が多いのですが、その先はとにかく道が広い。国道ライドをやってみたい人には、自転車走行不可が多くコースが複雑なR1よりおすすめです。ほぼ完全にフラットですし。

ただ、景色やらは正直単調です。宇都宮で折り返すよりは、日光に宿をとって泊まったほうが楽しめるはず。

困ったら子の権現、初詣 Ver.

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 2018年1月3日は風が強いうえに寒く、自転車で走るには微妙な日だったんじゃないかと思います。手近な荒川は地獄だろうし、暖かい湘南は箱根駅伝。でも三が日ってことで初詣できる寺社に行きたいなと。

これはもう子の権現に行くしかない。参道が林道なので風がほとんど吹かないんですよね。せっかくなので、子の権現の北側にある、高山不動尊にも寄ることに。 都内からだと、池袋から西武新宿線1本の飯能にある子の権現は特に近場な峠のひとつ。決して新年早々坂シャブしたかったわけではないのです。

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飯能駅まで輪行して、県道299号線で吾野高山不動尊を目指します。久しぶりに通ったら、道が綺麗になっていました。なかなか気持ちいい。

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高山不動尊に突入、暗いです。

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風はないけど、中盤から15%オーバーが続くタイプの林道。

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道も荒れ気味。横風に煽られながら上るよりはマシだとは思いますが、6km弱あって斜度もきついため、個人的には子の権現よりもしんどいです。

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本堂に上る階段が鬼畜すぎる。

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ぱぱっとお参り。特に正月らしい要素はありませんでした。ザ・地味!

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一応、この日はほかにも初詣に来ている人がちらほら。ふだんはほとんど人がいないので、これでも高山不動尊お正月 Ver.だったのかもしれません。嫌いじゃないです、こういう静かなお正月。

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それから子の権現にハシゴです。今回は、北側から上る、「裏権現」をチョイス。

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こちらも地味。かつ、こんな感じで斜度もきつめ。後半は12%〜15%くらいが続きます。

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2.9kmで獲得標高は300m、平均斜度は10.3%。最大斜度が28%に達する表に比べるとパンチはありませんが、楽ではないというか、ふつうにきつい。

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夕方に子の権現に来たのは初めてかもしれない。想像以上にいい雰囲気。

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巨大わらじはいつも通り。隣に夫婦下駄が寄進されて増えていました。紅白なので正月みがなくもない感じ。

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直前にどなたかお参りされたようで、お線香の煙が漂っていました。境内には正月飾りなどもあり、高山不動尊よりも三が日らしかったですね。

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人の多い都内の寺社を避け、人気のない場所で正月を過ごすというのもまた一興。というか、正月まで人混みにうんざりしたくないかな。そんな理由で、とりあえず訪れても楽しめる飯能・子の権現界隈は本当にすばらしい。

お手軽だらだら、城ヶ島初日の出ライド

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あけおめことよろ。

2017年10月頃から雨が多かったうえに、今期は妙に寒い。自転車で走ろうという気も失せようというもの。とりあえず、年末にウェアの買い増しを行いまして、走る気力が復活。

その流れで初日の出ライドに行ってきました。

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晦日〜元旦は、終夜臨時列車・初詣列車が出ています。寒い中自走したくなかったので(本当はギリギリまでゲームしてたかったので)、今回は輪行で行ける場所を選択。

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池袋駅のホームもだいぶ寒い。自販機のしじみ汁で暖まります。これおいしいな。

湘南新宿ラインで逗子まで行きます。目的地は三浦半島城ヶ島。都内からだと今更感がありますが、日が出れば暖かい神奈川は、冬のライド先としてはベストだと思います。寒くて遠くて長いと折れよる、心が。たとえ輪行でも。

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雲一つなく、空には満月。逗子駅を出て、海岸線を駆け抜けます。もちろん、極寒。気温は2度ほどです。

暗闇の中、ひた走るだけと思いきや、同じように初日の出目当ての家族連れが乗った車が多数。元旦ブルベのコースにもなっていたようで、ブルベライダーたちがぼんぼん追い抜いて行きます。

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20kmほどのライドなので、さくっと到着。 城ヶ島では、元旦にわかめ汁が振る舞われます

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すっごい磯の匂い!

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ネギをたくさん投入して、いただきます。本日みそ汁2杯目。

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その後、城ヶ島公園東端にある岬(安房崎灯台)でご来光を拝みます。昨年は東京湾フェリーで初日の出を見て、房総半島南端を巡り、そのまま自走で帰るという、350kmくらいのライドをしたのですが、今回のようなお手軽なライドも悪くありませんね。というか、年始からがんばる必要もないのでは。

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せっかくなので、海鮮料理で有名なしぶき亭で朝食。ほかにも多くのお店が営業していました。

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朝からまぐろカツ定食とか食べてしまった。

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城ヶ島大橋からは富士山が見えました。うっすいけど。この写真が今年の元旦を象徴してるかもしれません。年末年始休暇が短く、あまりお正月感がない…。初日の出と富士山で何とか、新春ポイントを獲得したような感じです。

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せっかくなので、三浦半島を一周することに。朝の海岸沿いはやっぱり気持ちいい。冬でもライドの気持ちよさは相変わらず、お布団峠をいかに越えて走り出すかが勝負ですねー。

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やる気も何もないので、10kmくらいで休憩。南風コーヒーという、京急三浦海岸駅近くのお店に入ります。お店の前はすぐビーチ。8時くらいでしたが、三浦半島はすでに暖かく、ウッドデッキから静かに海岸をぼーっと眺めつつ、コーヒーを楽しみます。初日の出という目標を達成済みなせいか、やる気がまるでない。でも、それくらいのほうが好きかな。

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サイクルラックもあり。横須賀〜城ヶ島の中間くらいにあるお店なので、三浦半島ライド時の休憩場所としてはかなりいいかも。

その後、横須賀駅から輪行で帰宅。近場でお手軽ライドでも、走ればやっぱり楽しいですなぁ。

雲に覆われた乗鞍を写真でざっくりまとめる

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自転車で行ける2,000m以上の場所のひとつ、乗鞍。その標高は2,702mであり、富士山五合目より高い位置にあります。夏休み企画「最高の夏計画」の一環として、行ってきました。個人的な今年の目標は、渋峠に行くこと、初級キャノンボールを達成すること、そして乗鞍に行くことだったので、このライドですべての目標を達することになります。

 

乗鞍畳平付近は残念なことに曇りでしたが、ころころ天気が変わる超高所をリアルに体験できた気がします。とはいえ、すでに多くのローディが訪れている場所であり、ぐだぐだテキストを書くのは蛇足。写真でそのよさを伝えたいと思います。

 

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乗鞍観光センタースタート。同道者・まっと氏の車でのトランポです。

 

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走り出すといきなり白樺。

 

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いきなりこの天空感。

 

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序盤は晴れていました。

 

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木漏れ日がいい感じ。

 

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ガスがかっていますが、それでもアルプスの山々が見えてテンションが上がります。

 

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山頂手前にある、位ヶ原山荘で休憩。

 

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商品が豊富。ウィダーインゼリーが買えるのは、サイクリスト的にありがたい。

 

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標高は2,350m、8月だというのに肌寒い。7月にまっと氏が訪れたときは、ストーブが点いていたそう。

 

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澄んだ水のようなあんこが特徴的なおしるこ。

 

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本棚には『ろんぐらいだぁす!』の単行本。

 

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ほかに利用客はなし。曇りがちな天気と合わせて、もう秋がやってきたかのような、少しメランコリックな雰囲気。

 

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山頂・畳平に至る直線が見えますが、まだ400mほど登ります。

 

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位ヶ原山荘が小さく。山頂は残念ながら雲の中。

 

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晴れているほうがSNS映えはするのでしょうが、曇っているときの荒涼とした感じもいいと思うんですよね。

 

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天気がよくなることはなさそうな感じ。

 

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でもいくぜー。ローディ体型のまっと氏は写真映えしますね。

 

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撮影:まっと

 

筆者はぜい肉がついているので、なんかもっさり。

 

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ラストの直線。山頂は完全に雲の中。

 

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畳平の入り口=長野-岐阜県境。背景だけ真っ白って逆にすごい気が。

 

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 畳平にある鶴ヶ池。風が強く、雲に飲まれて見えなくなったり、姿を現したりを繰り返していました。突然、雲の中から池が姿をあらわす瞬間はなかなか印象的でした。

 

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畳平の看板と、畳平からさらに登れる魔王岳。こちらも雲に覆われたり晴れたりを繰り返していました。天気の移り変わりは本当にすさまじく、山荘のような人造物に逃げ込みたくなってしまいました。

 

あとはダウンヒル…ではなく、今回は畳平に宿泊しました。乗鞍の一夜については次回紹介します。

絶品梅ジュースと激坂。“日本のチロル” 長野県・遠山郷を行く

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遠山郷・下栗の里の全景。“日本のチロル”とも呼ばれるが、イタリアの山岳地帯とは違った味がある。

 

東京→名古屋360kmを走った真の理由は、愛知に住んでいるローディ・まっと氏と自転車で遊び回る「最高の夏計画」。彼が泊めてくれると言うので、彼の家を起点に愛知近郊で爽やかな夏を過ごすことにしたのです。

 

LINEで計画を練り、行き先はスムーズに決まりました。

 

ぼく「まっと家→乗鞍って226kmか。わんちゃん1日で行けるのでは」

まっと「226kmで山込みとかまだそんな脚ねーよwww」

ぼく「٩( 'ω' )و」

 

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車から南アルプスの山々が見えてテンション爆上げ。

 

ツール・ド・中部をやる計画は否決。トランポであちこちの山を攻めることになりました。初日の行き先は、“イタリア・チロル地方の日本版”と言われる、長野県・遠山郷。愛知→静岡→長野と新東名高速を使って3県を跨ぎ、山岳地帯を3時間ほどかけてやっとたどり着けました。車でも3時間かかる山道を自走とか、実際やったら何時間かかったんでしょうかね。

 

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スタート地点は、道の駅・遠山郷

 

コースはシンプル。道の駅・遠山郷を起点に絶景ヒルクラ、あとはするっとダウンヒルをして、道の駅併設の温泉で汗を流すだけ。

 

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“脚湯”もあり。「脚」という字を使っているのは、これを作ったのが愛知県のサイクルショップ「まるいち自転車」さんだからとのこと。「人生は自転車なんだよ」がいい味出してる。

 

道の駅で自転車を組み立てていると、地元サイクリストの方に声をかけられました。「自転車で遠山郷を訪れる人が増えてるんだ!」と言うために写真を撮らせてほしいとのこと。もちろんOKですよー。

 

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統一感のない、古くさい町並みから滲み出る田舎感が逆にいい。「みさやま祭」というノボリが出ていた。お祭りに合わせて泊まるのも楽しそう。

 

秋葉街道沿いの古い町並みを駆け抜け、すぐに山道へ。

 

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遠山川にかかる古びたコンクリートの橋を渡ると、絶景ポイント「下栗の里」へと上がる道の始まりです。

 

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写真だと平坦に見えますが、斜度10〜15%のオンパレード。

 

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下栗の里は、トップ画像のようなワインディング+段々畑が残る、山間部の古き良き村という感じ。今回は、それをきちんと登ってから絶景を見ましょうというのが趣旨。

 

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…なんだけど、斜度はやっぱり10〜15%、風張林道並みのどぎつさです。

 

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道の駅でお話しした地元サイクリストの方によると、「今回走るコースは上級者向け」とのこと。慣れていない人は、別のゆるい坂を登って、上から眺めるものなんだそう。まっと氏は前日まで仕事、ぼくは前々日に東京→名古屋360kmを走ったという状態で、完全に遠山郷をナメていた形。ボコられるのも止むなし。

 

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下栗の里内を登りきったところにある食事処「いっ福」。話好きのおばちゃんが迎えてくれます。 

 

そんなクソザコナメクジ2人の前に救世主が!

 

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サイクリスト限定で100円で振る舞われる、食事処「いっ福」の梅ジュース。氷砂糖とお酢に梅を漬けたもので、ダダ甘にもかかわらず非常に飲みやすく、疲労が一気に回復。

 

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急勾配と暑さでやられていたのでざるそばを頼んだのですが、500円でこのボリューム。都市部では味わえない、新鮮な野菜の暴力! 「その季節のおいしいものをたくさん食べてほしい」とは、店主のおばちゃんの言。

 

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いっ福は、農家と山小屋が合わさったような不思議な雰囲気。テレビや雑誌などでも取り上げられているそうです。

 

おばちゃん「ちょっと前に名古屋のほうから高校生の子たちが自転車でここまで来たんだけど、山道で疲れちゃって動けなくなって、車で近くの駅まで送っていってあげたことがあったのよ。若い子って無鉄砲ですごいねぇ」

 

こんな話をされたのですが、我々も当初は愛知から自走する計画を立てており、基本的に高校生と同レベルの企画力ということが明らかになりました。

 

十分に疲労を回復したあとは、山道を往復30分ほど歩いて絶景写真を撮り、下栗の里の先にある「しらびそ峠」に向かいます。

 

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この日のしらびそ峠は霧。

 

かいつまんで言うと、今まで登った山の中で一番キツかったです。雰囲気は大弛峠が一番近く、視界が開けず、ハイカーや登山者が行くような山道です。斜度は下栗の里から据え置きで、10〜15%を基調にワインディングでは20%を超える感じ。しかも、距離は13km。下栗の里も含めると、21kmで1,500mUPすることになりますが、これは富士山スカイラインなどに近いコースプロファイル。しらびそ峠のほうがポイントポイントの斜度がきついため、苦行度はこちらがかなり上でしたが。

 

長野をナメてはいけない。絶対に、絶対にだ。

 

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最後に12%ほどの直線激坂が登場。

 

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クライマー体型のまっと氏も脇がガバガバになっており、ここまでの辛さが伝わるのではないでしょうか。

 

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おまけに曇っていて目当ての南アルプスの山々は拝めず。

 

ヒルクライム的にはボコボコにされた感しかありませんが、夏休み1日目のアドベンチャーとしてはとても楽しかったですね。曇っているときのヒルクライムは写真映えしませんが、友人と会話しながら登るなら、そんな残念っぷりもいい話のタネになりますしね。

東京→名古屋360km 21時間36分42秒(初級キャノンボール)

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スタート地点、日本橋

 
キャノンボールとは、東京〜大阪間570kmを24時間以内に自転車で走破する、人外自転車乗りたちの遊戯。

それに対して、「初心者版キャノンボール」が存在しており、東京〜名古屋間約360kmを24時間以内に走破するというもの。こっちは人間でもいけそうだったし、最高の夏は箱根の先で待ってる気がしたのでやってみました。

 

 

日本橋→小田原

 

 

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天気がちょっと怪しい感じ。

 

4:42に日本橋を出発。薄曇りで、「雨が降るんじゃないか?」とちょっぴり不安になる天気。

 

国道15号(以下、国道=R)を進む。巡航速度は、メーター読み30km/h。信号に引っかかりまくったので、日本橋→横浜間のグロス時速は17km/h程度。

 

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珍が1個多いよなぁ? R15沿いのラーメン屋。

 

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湘南の空がいい感じに夏してた。

 

小田原までは快調。グロス時速は20km/hまで持ち直す。

 

 

箱根

 

 

悪天候時や不調時は新道を行くつもりでしたが、ともに申し分ないため、旧道へ。

 

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歩いて登ってる人たちがいたり。

 

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10:18、芦ノ湖着。箱根旧道のタイムは1:04:04。

 

5時間半ほどで箱根旧道を登り切れたのはよかったのですが、暑さと湿気が厳しく、ボトルを使い切ってしまいました。芦ノ湖セブンイレブンには寄らずに、補給は沼津でする予定が崩れました。

 

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箱根の三島側は快晴。 

 

晴れていると、三島側へのダウンヒルは景色がすさまじい。駿河湾伊豆半島までも一望できてしまいます。

 

 

沼津→静岡

 

 

キャノンボールでたぶん一番めんどうな、富士由比バイパスを含む区間です。

 

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東名高速と自転車通行不可のR1に挟まれた、太平洋自転車道へ。

 

沼津に入ったとたんに向かい風になり、グロス時速を伸ばせなくなりました。高確率で向かい風というのは聞いていましたが、実際そうだとげんなり。

 

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試走済みなのは静岡駅まで、その先は未知の領域。

 

箱根以外は、無風・平坦をメーター読み30km/hで走れる強度でいくと決めていたので、静岡県内はずっと22〜25km/hで走るハメに。休憩のたびにグロス時速は落ち、改善することはありませんでした。

 

 

静岡→浜松

 

 

安倍川、宇津谷トンネル、大井川を通過し、金谷峠へ。

 

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大井川橋。

 

金谷峠は距離2km、136mUP、平均勾配6.7%ほどの登り。ふだん登っている飯能などの峠に比べると、はっきり言って大したことはありません。

 

でも、精神的にはかなり苦しかった。その理由は、立てていた「できるだけ速く完走する」という目標にあります。ただでさえ向かい風でグロス時速が落ちるばかりなのに、峠に入ってさらにペースダウン。「速く走る」のが根本的に難しい…。

 

日没前に浜松バイパスまでは行っておきたかったのに、それが無理そうというのもきつかった。自分の限界手前のペースは維持できていましたが、予定は崩れまくりだったのです。

 

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結局、掛川〜浜松バイパスのどこかで日没を迎えた。予定では、グロス時速20km/hを維持して、浜松にいるつもりだった。

 

ふだん走っている都内幹線道路に比べると、静岡は走りやすかったです。自転車の左側通行を妨げるタクシーとバスがいないので、一定ペースで刻むように進めるんですよね。信号の数も少なめですし。

 

それ故に、向かい風にはイライラさせられました。「これがなければ一気に抜けられるのに…」と。

 

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浜松湖の花火。

 

でも、遅れてよかったことも。

 

浜松・弁天島で開催されていた花火大会に遭遇。地元・仙台の花火大会が2万発ほど打ち上げるため、「地味だなぁ」とか思ってしまいましたが、浜名湖の湖面に花火が映る様はここでしか見られないもの。風も涼しく、風情がありました。

 

思わず足を止めてしまったのはキャノンボール的には望ましくないですが、夏休みらしいイベントを味わえるチャンスを逃すのももったいない。

 

 

浜松→名古屋

 

 

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お約束の岩屋キャノンボウル。 

 

あとは夜のR1を黙々と走り続けただけですが、身体の痛みを誤魔化すために休憩の回数が増えてきます。知立に入ったあたりで眠気を感じたので、コンビニの壁にもたれかかって10分ほど仮眠したりもしました。2時間に1回の休憩ペースが1時間に1回に。

 

愛知県内は下り基調で走りやすかったです。でも、向かい風は止まず、グロス時速は17km/h台から動く気配なし。モチベーションはやや落ち気味で、心拍も上がらなくなっていました。

 

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名古屋駅にて。 

 

名古屋市内は信号の接続が悪く、ここでもタイムは伸びず。記録は21時間36分42秒でした。休憩ペースが崩れなければ、21時間は切れたかも。

 

東海の民によると、「東向きの風は常に吹いているもの」らしいので、無風時を狙って短縮するのは現実的ではなさそうです。

 

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名古屋駅前、モード学園スパイラルタワー。

 

反省点・今後改善すべき点は以下かなーと思います。今回はトルク重視のペダリングだったのですが、それでは向かい風と箱根が苦しい。

 

  • 負荷が高くなるにつれて、ローギア&ハイケイデンスに寄せる
  • リアに32Tを入れる。100km程度のヒルクライムコースでは最小ギア比は現行の1.26で問題ないが、300kmオーバーで箱根旧道を行くなら、もっと落とすべき
  • 荷物の見直し。Garmin&ライト給電用のモバイルバッテリー・レインウェア・輪行袋・工具をもっとコンパクトにまとめる
  • 大休憩はとるべきだったかも。

 

予定していたグロス時速20km/hは維持できませんでしたが、24時間以内にゴールできたのはよかったです。いずれまたこの手のチャレンジはしたいですね。

Y's Roadのフィッティング「バイオレーサー5000」を受けてきた

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フィッティングの数値をまとめたシートをもらえる。

 

乗り込んでないなら別のサービスのがいいかも。

 

最近、ペダルをうまく踏めていない感じがしていました。でも、サドル高やハンドル高が大きく間違っている感じはしない。じゃあステムかサドル後退幅のせい?

 

よくわからんかったので、プロに丸投げしてみました。選んだのは、Y's Roadのフィッティングサービス「バイオレーサー5000」。

 

サービス内容まとめ

 

まずは実施店舗(今回は上野本館)に電話をしてバイオレーサー5000の予約を取ります。その際に、フレームのモデル・サイズ、シューズのブランドを伝えます。

 

当日は実車・サイクルウェア・ビンディングシューズが必要になるので、ふつうにロードでお店まで行きます。

 

バイオレーサー5000は、以下のような流れで進みます。

 

  1. 身体測定
  2. 数値解析
  3. テストバイクで確認
  4. 実車への反映作業
  5. 質疑応答

 

所要時間は待ち時間含めて90分。成果物として、サドル高・ハンドル高などの数値をまとめたシートをもらえます。料金は税込5,000円。

 

何でも解決してくれるサービスじゃない

 

最初に身体の各部の長さを測ります。具体的には以下。

 

  • 身長
  • 股下長
  • 肩幅
  • 腕の長さ
  • 足の大きさ

 

 これらの数値を専用のプログラムに入力し、機械的に最適なセッティングを割り出します。セッティングの算出方法は3種類あり、レース向け・快適性重視・バランス型。これらのうち1つを選んで、採寸した数値を処理するのです。

 

バイオレーサー5000を検討する場合、ここがネックになるかと思います。

 

バイオレーサー5000には、上位サービス「バイオレーサープレミアム(税込20,000円)」があります。担当の方にうかがったところ、「バイオレーサープレミアムは、機械的に算出したセッティングに合わせた、ペダリングなどの『身体の使い方』をレクチャーするのが中心のサービス」とのことでした。

 

翻せば、「バイオレーサー5000では『身体の使い方』に属する相談はサービス外」ということかと。もっと言うなら、細かい調整までするサービスというよりは、「Y's Roadのフィッティング理論に基づいた最適解を提示するのがメインのサービス」と思ったほうがいいでしょう。

 

(なお、機材面の相談は細かく対応してもらえます。ぼくはハンドルの幅をどうべきかよくわからなかったので、選び方や製品ごとのメリット・デメリットを教えてもらったりしました)

 

これは、ある程度乗り込んでいて、自分の経験値と照らし合わせつつ、フィッティングを検討したい(できる)人にはいいと思うのですが、「Y'sの提案する数値が自分に合っているのか」を評価しにくい初心者にとっては必ずしもプラスにならないんじゃないかと思います。

 

初心者やきめ細かなアドバイスも欲しい人は、バイオレーサープレミアムか、ほかのフィッティングサービス(ライダーの経験値を加味したフィッティングサービスという噂のSpecializedのものなど)を受けたほうがいい気がします。

 

解析でわかったこと

 

ぼくの場合は、自分の中である程度セッティングの方向性が固まってきており、それが客観的にどう評価されるのかを知り、自分の方向性が妥当かを検討したかったので、バイオレーサー5000はベストな選択でした。

 

で、解析の結果。ぼくの場合は、「サドルが前すぎ」とのこと。サドル後退幅が根本的に足りていませんでした。

 

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担当してくれた方の所見。

 

「水平方向が窮屈(ステムが短いか、サドルが前すぎ)」と感じていたのですが、そこをびしっと指摘してもらえた感じ。

 

直接的な原因はシートポスト。サドルが前寄りになる製品を使っているのですが、「換装するしかないだろう」とのこと。

 

一方、垂直方向の調整は自分でもできていたことがわかりました。サドル高は解析結果とほぼ同値(1mm差)。ハンドル高は12mm低かったですが、これはレーシーに走りたいならアリな範囲。

 

自分でセッティングを見るときの目線や調整の仕方、問題の感じ方などは悪くなかったっぽいことがわかって、結構な自信になりました。これが一番の収穫ですね。

 

テストバイクで適正なセッティングを体験

 

次に、解析で弾き出されたセッティングをテストバイクで体験。ここで、解析結果や換装パーツに必要な要件を確認・相談しつつ、実車をどう処理するか決めていきます。

 

注意したいのは、テストバイクにただ乗っても劇的な変化は感じにくいこと。テストバイクの各種セッティングは簡単に変更できるので、実車のセッティングにしてもらうなどして、きちんと比較したほうがいいです。

 

ぼくの場合は、一番クリティカルなサドル後退幅を比較しました。現状のセッティングでは、上死点から踏むのが難しいのに対して、解析結果通り20mmサドルを下げると、自然と上死点でペダルに力が加わるようになったと感じました。

 

実車への反映作業

 

担当の方と相談しながら、以下のように進めることにしました。

 

  • ハンドル高をその場で12mm上げてもらう
  • シートポストは自宅にサドルを後ろよりにできる製品があるので、自分で反映
  • ほかはママ

 

反映作業は、パーツを換装しないならバイオレーサーの料金内でやってもらえます(例:ハンドルを上げる、サドルを前に出す、etc.)。新しくパーツを買って付け替える場合は、別途かかるそうです。今回は、換装していないので追加料金はなしでした。

 

ある程度乗っている人には価値の高いサービス

 

ぼく的には満足度が非常に高いサービスでした。5,000円で気になっていたことがほぼ解決できました。

 

ただ、そうした結果になったのは、ぼくがそれなりに(月800kmとか)ロードに乗っていて、自分なりに疑問を持ちつつ、客観的な解答を求めていたからじゃないかと思います。

 

当たり前ですが、フィッティングで何かがすぐ劇的に変わるわけではありません。ぼくの場合、変わったのは、ハンドルの高さが12mm、サドルの位置が20mmですよ? ミリの世界なんですよね。

 

バイオレーサー5000で満足するには、ミリの変化を感じられないといけないってことです。

 

ただ、もしそれが日頃から課題になっていて、実際に意識が向いているならすばらしいサービスです。ってか5,000円で機材面については踏み込んだ相談に乗ってもらえて、数値も出してもらえるのは安いよ。担当者さんの対応も超スムーズで好印象。

 

総評すると、ある程度乗り込んでいて、機材について明確な疑問を持っている人が受けるべきサービスってことになります。

 

合うと思った人は試してみてもいいかと。