東京→名古屋360km 21時間36分42秒(初級キャノンボール)
スタート地点、日本橋。
キャノンボールとは、東京〜大阪間570kmを24時間以内に自転車で走破する、人外自転車乗りたちの遊戯。
それに対して、「初心者版キャノンボール」が存在しており、東京〜名古屋間約360kmを24時間以内に走破するというもの。こっちは人間でもいけそうだったし、最高の夏は箱根の先で待ってる気がしたのでやってみました。
日本橋→小田原
天気がちょっと怪しい感じ。
4:42に日本橋を出発。薄曇りで、「雨が降るんじゃないか?」とちょっぴり不安になる天気。
国道15号(以下、国道=R)を進む。巡航速度は、メーター読み30km/h。信号に引っかかりまくったので、日本橋→横浜間のグロス時速は17km/h程度。
珍が1個多いよなぁ? R15沿いのラーメン屋。
湘南の空がいい感じに夏してた。
小田原までは快調。グロス時速は20km/hまで持ち直す。
箱根
悪天候時や不調時は新道を行くつもりでしたが、ともに申し分ないため、旧道へ。
歩いて登ってる人たちがいたり。
10:18、芦ノ湖着。箱根旧道のタイムは1:04:04。
5時間半ほどで箱根旧道を登り切れたのはよかったのですが、暑さと湿気が厳しく、ボトルを使い切ってしまいました。芦ノ湖のセブンイレブンには寄らずに、補給は沼津でする予定が崩れました。
箱根の三島側は快晴。
晴れていると、三島側へのダウンヒルは景色がすさまじい。駿河湾や伊豆半島までも一望できてしまいます。
沼津→静岡
キャノンボールでたぶん一番めんどうな、富士由比バイパスを含む区間です。
東名高速と自転車通行不可のR1に挟まれた、太平洋自転車道へ。
沼津に入ったとたんに向かい風になり、グロス時速を伸ばせなくなりました。高確率で向かい風というのは聞いていましたが、実際そうだとげんなり。
試走済みなのは静岡駅まで、その先は未知の領域。
箱根以外は、無風・平坦をメーター読み30km/hで走れる強度でいくと決めていたので、静岡県内はずっと22〜25km/hで走るハメに。休憩のたびにグロス時速は落ち、改善することはありませんでした。
静岡→浜松
安倍川、宇津谷トンネル、大井川を通過し、金谷峠へ。
大井川橋。
金谷峠は距離2km、136mUP、平均勾配6.7%ほどの登り。ふだん登っている飯能などの峠に比べると、はっきり言って大したことはありません。
でも、精神的にはかなり苦しかった。その理由は、立てていた「できるだけ速く完走する」という目標にあります。ただでさえ向かい風でグロス時速が落ちるばかりなのに、峠に入ってさらにペースダウン。「速く走る」のが根本的に難しい…。
日没前に浜松バイパスまでは行っておきたかったのに、それが無理そうというのもきつかった。自分の限界手前のペースは維持できていましたが、予定は崩れまくりだったのです。
結局、掛川〜浜松バイパスのどこかで日没を迎えた。予定では、グロス時速20km/hを維持して、浜松にいるつもりだった。
ふだん走っている都内幹線道路に比べると、静岡は走りやすかったです。自転車の左側通行を妨げるタクシーとバスがいないので、一定ペースで刻むように進めるんですよね。信号の数も少なめですし。
それ故に、向かい風にはイライラさせられました。「これがなければ一気に抜けられるのに…」と。
浜松湖の花火。
でも、遅れてよかったことも。
浜松・弁天島で開催されていた花火大会に遭遇。地元・仙台の花火大会が2万発ほど打ち上げるため、「地味だなぁ」とか思ってしまいましたが、浜名湖の湖面に花火が映る様はここでしか見られないもの。風も涼しく、風情がありました。
思わず足を止めてしまったのはキャノンボール的には望ましくないですが、夏休みらしいイベントを味わえるチャンスを逃すのももったいない。
浜松→名古屋
お約束の岩屋キャノンボウル。
あとは夜のR1を黙々と走り続けただけですが、身体の痛みを誤魔化すために休憩の回数が増えてきます。知立に入ったあたりで眠気を感じたので、コンビニの壁にもたれかかって10分ほど仮眠したりもしました。2時間に1回の休憩ペースが1時間に1回に。
愛知県内は下り基調で走りやすかったです。でも、向かい風は止まず、グロス時速は17km/h台から動く気配なし。モチベーションはやや落ち気味で、心拍も上がらなくなっていました。
名古屋駅にて。
名古屋市内は信号の接続が悪く、ここでもタイムは伸びず。記録は21時間36分42秒でした。休憩ペースが崩れなければ、21時間は切れたかも。
東海の民によると、「東向きの風は常に吹いているもの」らしいので、無風時を狙って短縮するのは現実的ではなさそうです。
反省点・今後改善すべき点は以下かなーと思います。今回はトルク重視のペダリングだったのですが、それでは向かい風と箱根が苦しい。
- 負荷が高くなるにつれて、ローギア&ハイケイデンスに寄せる
- リアに32Tを入れる。100km程度のヒルクライムコースでは最小ギア比は現行の1.26で問題ないが、300kmオーバーで箱根旧道を行くなら、もっと落とすべき
- 荷物の見直し。Garmin&ライト給電用のモバイルバッテリー・レインウェア・輪行袋・工具をもっとコンパクトにまとめる
- 大休憩はとるべきだったかも。
予定していたグロス時速20km/hは維持できませんでしたが、24時間以内にゴールできたのはよかったです。いずれまたこの手のチャレンジはしたいですね。