獲得標高2,700mのコースを走り切る方法【ビーナスライン・美ヶ原編】
長野県美ヶ原の果て、「王ガ鼻」。
2日目は佐久市をスタートして白樺高原>ビーナスライン>美ヶ原と巡ります。コースとスペックは以下の通り。
- 走行距離:127km
- 獲得標高:2,713m
5日間の旅行期間中で一番登る、前半の山場です。
朝、ネカフェを出て見える景色がすでに雄大。
ネカフェを出て10kmも走らないうちに山間の田園地帯に突入。平坦っぽく見えても3〜4%の登りなので騙されてはいけません。刻むように淡々と走っていると、斜度はすぐに8〜十数%に。
(斜度については走行時Garmin上で確認した数値を書いているため、実際とはズレがある可能性があります。以下同様)
白樺高原に向かう国道152号線は斜度10%のオンパレード。
風は冷たいのですが、ガンガン登るため体温がみるみる上昇。太陽に近づいているせいか、陽の光も市街地にいたときよりもかなり強く感じます。
白樺高原・雨境峠にあるトンネル。中だけ斜度14%ほどと異様な激坂になっているあたりに長野みが感じられる。
Garminの獲得標高がもりもり増えていきます。都民の森の料金所以降を延々登っている感じです。
雨境峠頂上付近にある「もうもう牧場」。バイパスを離れると高原地帯を降りるまでコンビニはないので、白樺高原〜美ヶ原を走るなら補給スポットは洗っておくべき。
もうもう牧場のコーヒーソフト。甘さ抑えめで上品な味わい。避暑地らしいグルメ。
牧場に牛馬の姿はなかったが、浅間山や軽井沢方面がよく見えた。
もうもう牧場の近くにある「鳴石」という古代の祭事遺跡。勾玉などの模造品を神に捧げる祭壇だったようです。雨境峠山頂にある看板によると、この辺りには古くから独特の祭祀文化があったとのこと。
その後、リゾート地として有名な白樺湖畔を抜け、ビーナスライン(大門峠)に突入します。
ビーナスラインの入り口。開始地点で1,440m、ここから2,000mまで登ります。
ビーナスラインは最上級のツーリングコースの1つ。山の稜線を中央アルプスの山々を眺めながら走ることができます。富士山、槍ヶ岳、そしてローディにとっては渋峠などと並ぶ憧れの地、乗鞍の姿をも目にすることができる、本日のメインディッシュ。
ビーナスラインからは富士山も見える。
中央アルプスの山々も遮られることなく眺められる。中央左手に見えるのは、ローディなら一度は行ってみたい、乗鞍岳。
高原地帯であり、視界を遮る木々はなく、空も太陽も近く、強い陽の光に対して風は冷たいため、ビーナスラインを駆け抜けるという体験はまさに悦楽。前日は見かけることがなかったローディの姿もちらほら。
その後、三峰山展望台で二度目の休憩。
三峰山展望台の売店で販売されていたきのこ汁。きのこがやたらでかい。
三峰山展望台からは今まで走ってきた道や八ケ岳方面がよく見える。
名古屋から来たというローディペアと軽くお話しをしたりも。彼らは上田市から登ってきて、折り返して美ヶ原まで戻るとのこと。
個人的には、ビーナスラインには崖側の車道を走れる白樺湖畔側から入るべきだと思います。美ヶ原高原側からビーナスラインに入ると、山側の車道を走ることになるので。名古屋のローディさんたちのように往復するのもいいでしょう。茅野市もしくは佐久市から白樺高原>ビーナスラインと登っていくのがおすすめです。
春の山岳といえば、雪の壁。だいぶ溶けていたが、ビーナスラインでも拝めた。
そして、いよいよ美ヶ原が始まります。ビーナスラインは最大斜度8%程度、山岳としては格段に走りやすいのですが、美ヶ原は強烈な激坂です。
美ヶ原入り口のウェルカム10%坂。もちろん斜度が緩むことはない。
短い距離で延々急なカーブが続きます。森が視界を遮るようになり、苦行感はかなりのもの。鬱苦死ヶ原のほうが合ってるんじゃないの。
一応ご褒美はあります。後ろを振り返ると今まで来た道が足元に。すさまじい立体感がテンションを上げてくれるはず。
さっき登っていた道が足元に。なんだこれはたまげたなぁ…。
首都圏の峠で言うなら和田峠が近いです。10%オーバー斜度で延々殴り続けられるアレですね。獲得標高も2,000mを超え、結構計算して補給食やドリンクを持ってきていたのですが、最終的にはハンガーノックになりかけながら美ヶ原を登り切ります。
持ってきていた補給食は、ウィダーインゼリー・ゴールド(BCAA入り)2つとビタミン1つ。カロリー補給は重視せず、BCAAなどを補給することを目的としています。前日はブラックサンダーをかじり続けていたのですが、高強度が続く山岳では一瞬で血中糖分が枯渇するせいか、即効性のあるBCAA入りのジェルのほうが効果的だと感じました。そこでカロリーは休憩時に買い食いで補い、走行中はジェルをがぶ飲みする方向に変更しました。RO的に言うとローヤルゼリー連打阿修羅連発、FEZ的に言うと常時ハイパワポです。
美ヶ原に関しては、ウィダーインゼリー・ゴールドを3つ持っていくべきでした。僕の場合は登り20kmにつき1個消費するようです。クライマー体型で回して登れる人なら、もっと減らせるかカロリー補給のみでいけるのだと思いますが。
山岳ロングライドの際は補給食やドリンクは十分すぎるくらい持っていったほうがいいです。知り合いが渋峠で補給不足でハンガーノックになった様子をレポートしているので、特にロード初心者できつい登りをロングライドに組み込むつもりなら一読しておくと参考になると思います。
自転車旅2日目!森林限界の絶景「渋峠」で肉体の限界に挑んで散る - ロードバイク辛みのデスロード
美ヶ原高原。右手に見えるのは、テレビ局の電波塔だがまるで中央アジアの王城のような雰囲気。
手近にあったレストハウスに駆け込んで遅い昼食に。
美ヶ原を登り切った駐車場にある「山本小屋ふる里館」。
注文したのはビーフカツカレー。よく煮詰められており、きちんと牛の味がして、空腹を差し引いてもかなりのおいしさ。最果てグルメである。
休憩後は、美ヶ原の「本当の果て」を目指します。自転車では山頂には行けず、登山が必要なことがほとんどですが、美ヶ原の最高地点は道こそ未舗装ですが、SPDシューズなら十分に徒歩でたどり着けます。今回の旅のコンセプトは「完全なる現実逃避」。最果てまで行かねば。
美ヶ原高原牧場を徒歩で抜けていきます。地味に傾斜があり、さすがにしんどい。
上掲写真に写っていた電波塔のあたりまで行くと、やっと「美ヶ原高原」の看板が。左奥に見えるのは「王ガ頭ホテル」、つまりここで宿泊することができる。いつか泊まってみたいが、駐車場からかなり歩くのでグラベルロードを買ったらかな…。
まぁ往復で2時間かかるんですが。美ヶ原の山頂は「王ガ頭(おうがとう)」と呼ばれています。
電波塔の足元には毘沙門天、摩利支天などの石碑がずらり。
王ガ頭の一番奥は「王ガ鼻」と呼ばれ、諏訪湖方面を一望できます。おそらく美ヶ原で中央アルプスにもっとも近い場所。
王ガ頭の最奥「王ガ鼻」からは諏訪湖方面がよく見える。未舗装路を徒歩で片道1時間だが、すさまじい最果て感と展望にはその価値がある。これが見たかった。
今回のコースは5日間の自転車旅行前半の山場であるとともに最大の目玉、リサーチはかなり綿密に行いました。
ロードバイクで行ける場所の情報は、東京近郊に関してはネットにも十分にあるのですが、首都圏外に関してははっきり言って不足しています。ネットの情報のみで首都圏外のロングライドコースを引くのはおすすめできません。僕は『Touring mapple』というライダー向けツーリングガイドブックで観光情報や道の情報などを確認しました。佐久市側から白樺高原を登ってビーナスラインを抜けるという今回のコース設定も、ビーナスラインで展望のいい場所が同書のマップ上に記されていたのを参考にしてのことです。
今回走ったコースは今まで走った中でもぶっちぎりの難易度でしたが、得られた満足度もそれに見合ったものでした。でも、そうしたコースを走る際は、近場でロングライドやヒルクライムの練習をした上で補給食やコース設定などをよく検討してみてくださいね。
都内から長野まで自転車で行く方法
前回は、4泊5日の自転車旅行を走り切るために買ったアイテムを紹介しました。
4泊5日で「536km走って10,000m登るために買ったアイテム」まとめ - 東京デスライド
今回はそれを使って走ったコースを紹介します。
東京脱出の儀としての自走
手っ取り早く長野まで行くなら、北陸新幹線に乗ればいいのですが、今回は自走を選びます。
僕は人混みの東京が嫌で脱出するのです。現実逃避のための4泊5日、初っ端から混んでいる新幹線でげんなりしたくはありません。何より僕は自走が嫌いではありません。これだけは真実を伝えたかった。
自走で東京から長野入りする場合、大まかに2つのルートが考えられます。奥多摩から柳沢峠を越え、甲府を抜けて諏訪方面に進むルートと、西秩父を北に抜けて群馬入りしてから長野に入るルートです。
今回は2日目に走るコースの関係で1日目に長野県佐久市に宿泊したかったので秩父ルートを選択。
コーススペックは以下の通りです。
・走行距離:181km
・獲得標高:2,466m
コース上にある主要な登りは3つ、飯能から秩父に上がる正丸トンネル、秩父から群馬に抜ける志賀坂峠、そして群馬と長野の県境にある十石峠です。正丸トンネルまではある程度の交通がありますが、それ以降は車通りは多くありません(ローディの姿を見かけることもないくらい秘境ですが)。道を独占して楽しむことができるでしょう。
都内は早朝に駆け抜ける
出発は朝4:00。都内を出て秩父に向かいます。
23区内はもちろんのこと、都内の幹線道路は基本的に走っていて楽しいところではありません。交通量が多く、車道を走るのは危険です。しかし、早朝だけは違います。
予想通りGWながら出発した時間には車は少なく、2時間30分ほどで50km弱走って飯能に到達。最初は信号が多いですが、すぐに間隔が長くなり、空が開け、朝日を浴びながら気持ちよく走れるようになります。
秩父に上がる正丸トンネルはトラックの通行が多く、日中はかなり危険です。通常は飯能から名栗経由で山伏峠を越えて迂回すべきですが、今回は敢えて特攻。早朝なら比較的交通量は少なく、まだ安全と考えてのこと。実際は結構トラックが多く、もう1時間早く家を出るべきだったという感じでしたが…。
秩父からは落ち着いて走れる
秩父市街に入ってしまえば、交通量は激減し、一気に走りやすくなります。日が落ちる前に長野に入れればいいので、秩父神社に寄り道します。
早い時間だったので観光客はまばらで、悠々と境内を巡れました。
秩父神社の有名な彫刻「しばりの龍」。昔、朝になるとしっとりと濡れており、近所の川で悪さをしているとわかったため、鎖で縛りつけられたのだそう。よく見ると胴に鎖が巻かれています。
こちらも有名な彫刻「北辰の梟」。180度首を回した姿で彫られています。この姿は智慧のシンボルとされているとのこと。
その後、秩父公園橋を通過。
自走を避ける人も多いですが、早朝にスタートすれば結構楽しめます。自宅からどんどん離れていくわけで、それはそのまま現実逃避感を高め、旅への没入度を深めてくれますよ。
志賀坂峠は超僻地ながら登りやすいヒルクラスポット
第二の登りは秩父の果てにある志賀坂峠。
左上の山中にガードレールが見える、志賀坂峠の入り口。
志賀坂峠は全長5kmほどで平均斜度は5.3%、山伏峠と似た登りやすい峠です。
心地よい陽気の中で山桜が散り始めていた。すでに都内の桜が散っているGWにまた桜を拝めるのはなかなかの体験。
このときは日が出ていて、気持ちよく登れました。車とはほとんど遭遇せず、トレイルランナーが2人走っていたのを見かけた程度。
山頂からの展望はまずまず。
あ〜生き返るわぁ〜。
ダウンヒル中には恐竜の足跡を見ることができます。
ロードの直上と崖の左上にあるくぼみが恐竜の足跡。
拡大するとはっきり足跡だとわかる。
十石峠デスクライム
神流町に降りたあとは、西進して十石峠を越えます。場所が場所だけに情報も少ない未知の場所。
十石峠入り口。ツーリングに来ている車とちょくちょくすれ違った。
が、ここで雨が降り始めます。レインウェアは思い切って持って来ていなかったので、地獄を見ます。
雨に濡れる山桜。
今までは暑いくらいでしたが、雨雲が陽の光を遮るととにかく寒い。風雨が冷たく、みるみる体力が奪われていきます。
しかもこの十石峠、全長14.7kmほどで、コンスタントに斜度が上がっていくタイプの坂です。標高は1,351m、途中で生えている木が白樺に変わります。高地感が出てきてから何度もカーブが続き、延々と10%強を登らされます。空が近く終わりが近いはずなのに山頂にたどり着けないのが本当にきつい。地図で見るとわかるように山奥中の山奥であり、秘境感はすさまじいです。
山頂。展望台とトイレがある。
今回は、GWということでバイクや車で来ている人がちらほら。その中に同郷のおじさんがいて、軽く雑談をしたりも(雨で濡れていたので地味に会話中寒くて死にそうだったけど)。
山頂には十石峠と記された碑があるので、達成感はそれなり。
GWはみんな心に余裕があるのか、行きあった人とコミュニケーションが生まれやすい気がしますね。十石峠自体は過酷な峠でしたが、こういった出会いがあったのはとても良かったです。
そして、ダウンヒル。雨も止み、いよいよ長野に足を踏み入れるときが!
長野側はまだ春も半ばという感じで、山桜が咲き誇っていた。1日の間に複数の季節を体感できるのは、アップダウンの激しいコースならではの楽しみ。
ダウンヒル中にみつけた「臼石」。中央のくぼみは水流が自然と削ってできたそう。
道幅も広く、ダウンヒルも快適。眼前の田園地帯の広さが、狭苦しい首都圏を脱出し切ったことを強く感じさせてくれます。
長野の山道は全体的に道幅が広いが、舗装はやや荒れ気味だった。前回紹介したグローブはかなり活躍。
雲間からの陽光が田園地帯に射し込んでいた。こんな景色が見れるなら雨も悪くない?
その後、目的地の長野県佐久市まで走り、早めの夕食に。ちなみに、この頃には雨で濡れたウェアも乾ききっていました。
現地で人気のある信州そばのお店「佐久の草笛」。特徴は料理が超ボリューミーなこと!
お腹が空きすぎて、天丼ととろろざるそばを両方頼んじゃうという暴挙に出るまだ先は長いし、休暇だからこれでいいのだ。
天丼。ふつうの値段で1.5人前のボリューム。
とろろざるそば。ふつうの値段で1.5倍のボリューム。
泊まるのはネカフェ、さすがにホイールまで新調してホテルに4泊は厳しかったです…。自分は楽しく走れれば泊まる場所はダウングレードしても問題ないタイプなので、ここも節約対象に。
そして、ここからが本番。次の日も120km走り、2,500m以上登ります。
4泊5日で「536km走って10,000m登るために買ったアイテム」まとめ
ホイール、フレームバッグ、サドルバッグを新調。撮影場所は今回のツーリング先の1つ、長野県・ビーナスライン。
GWに4泊5日で自転車旅行をしました。総走行距離は536km、獲得標高10,293mでした。それなりに過酷な旅であり、いつもと同じ装備で走り切れるとは思えなかったので、パーツやウェア、サイクルギアを買い足しました。今回はこの旅のために買ったものを紹介します。
カンパニョーロ・シャマルミレ
マットブラックのリムときしめんスポークがG3組みされたシャマルミレのリアホイール。ひたすらかっこよく、次のフレームはこれに合わせてマットブラックにすることが決定。
鉄下駄ホイール(RS-500)からカンパニョーロのアルミハイエンドホイール・シャマルミレに換装しました。タイヤ・チューブ込みで16万円と高い買い物でしたが、それだけの価値はありました。
詳細なレビューは別途書きますが、ホイール換装なしでは今回のコースは走りきれなかったと思っているほどです。
確認できた効果は以下の通り。なお、タイヤもブリジストン・エクステンザ(23c)→コンチネンタルグランプリ4000 sII(25c)と換装しており、ワイド化の影響も含まれています。
- 巡航速度の向上:山岳コースで巡航速度プラス約2km/h
- 剛性の向上:ダンシングを多用できるようになり、疲労分散につながった
- 反応性の向上:加速が非常にスムーズになり、走行中のストレスが低減された
- 制動性の向上:ダウンヒルの安定感向上に大きく寄与するとともに、手の疲労低減につながった
シャマルミレは総合力に優れたホイールだと思います。ヒルクライムでは同ランクで剛性に特化したフルクラム・レーシングゼロナイト、もっとも軽量なシマノ・WH-9100 c24(デュラエース)に劣るのではないかと思われますが、重量と剛性のバランスが取れているため、あらゆる状況で走りを底上げしてくれます。
上述した効果は、全体的な疲労低減につながりました。シャマルミレに換装する前は、獲得標高1,500m以上のコースを走ると翌日に疲労が残っていましたが、換装後は2,000mh走っても一晩眠ればふつうに走れるようになりました。
こうした性能面以外にも、ホイール換装は自転車の楽しさにも直結するのではないかと思います。シャマルミレに履き替えたあと、バイクが自分の思うがままに動くようになり、走る楽しさも増しました。
エンジョイ勢にこそホイール換装は大いにおすすめできるというか、ある程度の乗るつもりならさっさと換えたほうが楽しめると思います。
SHAMAL MILLE C17 shimano | RIOGRANDE
オルトリーブ・サドルバッグL
衣類や電子機器を収め、風雨から守るために、ある程度の容量がある完全防水のサドルバッグが最低1つは必要です。僕は無難にオルトリーブのLサイズをチョイス(6,600円+税)。今回の旅行では一度雨に遭いましたが、浸水することはありませんでした。
容量は2.7Lであり、以下のような身の回りのものはこれ1つにすべてまとめていました。
- 室内着一式(長袖Tシャツ、下着、ハーフパンツ、靴下)
- 充電器具一式(USBハブ、iPhoneバッテリーチャージャー、USBケーブル×4、モバイルバッテリー)
- パンク修理セット一式(チューブ×2、CO2ボンベ×2、インフレーター×1、タイヤレバー、携帯工具)
- 眼鏡&コンタクトレンズ一式
- タオル、ビニール袋などのその他必需品
すでに多くの人が使っている製品ですが、多くの場合で妥当な選択となる汎用性の高い製品だと思います。
サドルバッグ|ORTLIEB(オルトリーブ)|PR International
モンベル・トライアングルバッグM
モンベルの布製フレームバッグ、特に防水ではない代りに値段も2400円(税抜)と安価。パッケージされている補給食は濡れても問題ないため、すべてこの中に。こういった選択ができるのも、完全防水で大容量ながら安価なオルトリーブのおかげですね。
サイクルジャージのポケットに入れることもできましたが、こちらに入れたほうがスマートにまとまるので買って正解でした。
モンベルのサイクルギア全般に言えることですが、防水でない製品は非常に安価で「取りあえず使ってみたい」なら買いです。だいたいは必要十分な性能があり、使い続けられると思います。
フレームバッグは優先度が低いケースが多いと思うので、この製品は逆に有力な選択肢になるでしょう。
モンベル | オンラインショップ | トライアングルバッグ M
Shimano・Advancedグローブ
夏用のグローブ(4,000円+税)。コンフォート系ではなくレース用の製品です。緩衝材もりもりのモデルは地面からの感触が失われそうで嫌だったため、敢えてこの製品を選択。
一見薄手で衝撃吸収などにはほとんど効果がなさそうなのですが、荒れた道のダウンヒルでも手へのダメージを確実に軽減してくれました。エンデュランス系のカーボンフレームなら、こういった製品で十分なのかも。
自転車に乗り始めた去年の夏はグローブを使用していなかったのですが、さっさと買っておいたほうがよかったと思いました。地味ながら、今回評価が高かった製品です。
Advanced グローブ - グローブ - サイクリングウェア - ライフスタイルギア - SHIMANO
モンベル・ジオライン
モンベル | オンラインショップ | ジオライン クールメッシュ タンクトップ Men's
モンベル | オンラインショップ | ジオライン クールメッシュ ブリーフ Men's
僕はレーパンを履かないので、上下セット(タンクトップとブリーフ)で購入。汗抜けが非常に良く、サイクルジャージの下に着るとより快適に過ごすことができます。評判通り高性能な製品で大満足。
夏用は冬用に比べて上2,000円(税抜)、下1,600円(税抜)と格段に安いです。その割に効果は体感しやすいのでおすすめ度はかなり高いです。
モンベル・WIC.サイクル ショートソックス
今まではユニクロのソックスだったのですが、サイクリング向けソックスが気になったので購入。サイクルウェアは全体的に値段がおかしく手が出しにくいのですが、この製品は1,600円(税抜)とまだ買いやすい価格設定なのも試してみる気を後押し。
ふつうのソックスとの違いはフィット感です。かなりきつめで、苦しくはありませんがとてもぴっちりしています。
サイクルソックスの良さを言葉で表すのは難しいのですが、ぴっちりしていないソックスは強くペダリングするとソックスがズレることがありますが、サイクルソックスではそうした現象は起こりにくくなっています。
これもかなり地味な製品ですが、強く踏むことが多い山岳ロングライドではそれなりに意味があったように感じています。
モンベル | オンラインショップ | WIC.サイクル ショートソックス
まとめ
いろいろ買っていますが、高いのはホイールだけです。というか、ホイールにお金をかけるためにほかは安価な製品にしています。すべてのギアを最高性能の製品で揃える必要はありませんが、目的に応じてハイエンドを買うべき部分もあります。僕は明神・三国峠を登った経験などから、山岳ロングライドには高性能なホイールが必要不可欠と判断しました。
風張林道を超える魔境「明神・三国峠」を登ってきた - 東京デスライド
結果、別にクライマー体型でもありませんが、1日平均2,000mUPしてあちこちで絶景を眺めることができました。身も蓋もない話ですが、鉄下駄→ハイエンドへの換装は所有欲を満たし、走力を高め、その上でふだん行けないところに行けてしまうという自転車ならではの楽しみを加速させる、もっともコスパのいい投資先だと思いました。
その他で性能重視で購入したのはオルトリーブのみ。それ以外はアッディショナルなアイテムとして、最低限のスペックがあればOKと判断。値段を基準に購入しました。
自転車趣味はとにかくお金がかかるため、優先順位を決めるのは富豪でもない限り必須かなぁと思います。なお、この記事を読んだ石油王、イグジットしたITベンチャーのCEO、画商などの方は、今回諦めざるを得なかったアピデュラのフレームバッグをよろしくお願いします。
都心部でロードを安心して停められる場所を探して。日比谷公園にあるサイクルステーション「Hibiya Ride」を使ってみた
東京のど真ん中、日比谷に用事があったのでロードバイクで行くことにしました。用事は丸一日かかるものだったので、その間ロードをどこに停めるかが問題。撤去される路駐は論外だし、盗難の可能性のある一般的な公営駐輪場もヤ。
そこで前々から一度使ってみたかった「サイクルステーション」を使ってみました。
安心のために1日1500円払う感じ
今回使ったのは、日比谷公園にある「Hibiya Ride」というサイクルステーション。
入り口がちょっとわかりにくく、下の写真右側にある、「日比谷駐車場」への階段を降りた先にあります。
こ↑こ↓
地下駐車場の中にこんな感じの専用フロアがあります。
自転車を停める場合、ロッカー・更衣室・シャワールームの利用料700円+サイクルラック利用料800円=1,500円かかります。私用で使うにはちょっとお高いというか、電車を使ったほうが安い。
サイクルラックにはロードバイクやクロスバイクがまばらに置かれていました。サイクルラックの月額利用は15,400円から(ちなみに日比谷で駐車場を借りる場合は45,000円↑なので、それに比べればだいぶ安い)。月極利用者には縦置きのサイクルラックが割り当てられていました。
1日利用者向けのサイクルラックは公営駐輪場と同じもの。スタッフさんが常駐するカウンターから目が届く位置にあるので、安心できます。施設は綺麗だし、スタッフさんも多いので、「Hibiya Ride」自体は好印象。
…が、今回に関して言えば、完備されていた更衣室・ロッカールーム・シャワーを予定の関係で使えなかったこともあり、割高感は拭えませんでした(場所を考えれば仕方ありませんが)。自腹の場合、たまになら使ってもいいかなという感じですね。職場の近くにあるなら、普通に契約しそう。
電車でアクセスするのも車でアクセスするのも最高にストレスフルな上に、自転車でそれを回避しようとするとお金がかかる都心はやっぱディストピアだな?
都心部に自転車で行くならシェアサイクルなんかを使ったほうがいいんでしょうね。大人しく山を走ろう…。
風張林道を超える魔境「明神・三国峠」を登ってきた
地獄の入口
関東の表世界で“最狂”と言われるヒルクラコース・風張林道。平均勾配は11%・最大斜度20%ほどで全長は4.1km。今回はそれを超える魔境「明神・三国峠」を登ってきました。
基本スペックは以下のとおり。
- 標高差:699m
- 全長:6.6km
- 平均斜度:10.8%
明神・三国峠の特徴は「全長と斜度の両立」です。全長は風張林道の1.5倍。斜度の配分は和田峠に近く、登り始めてすぐに10%台に突入し、12〜14%が続きます。最大斜度は標識を信じるのであれば18%ですが、カーブのイン側などは20%はあった気がします(当然Garminの斜度計を見ているは余裕なし)。
道志みち経由で山中湖側からアクセス
明神・三国峠はアクセスが難しい位置にあります。御殿場駅まで輪行するのが一番近いのですが、都内からだと山手線>東海道線>御殿場線と乗り継ぐ必要があり、めんどい…。そこで今回は橋本駅まで輪行し、道志みち経由で行ってみることにしました。
全長約38.7km、獲得標高1300mの道志みちはそれ自体も楽しいコースです。終点には山中湖があり、富士山を間近に望めるのがすばらしい。
道志みちの神奈川側。天空系山道で展望が良い。
山梨に入るとのどかな山間部という感じに。奥に見える山には雪が残り、手前では梅が咲き誇っている。
\(^o^)/
標高は500m以上あるが、ライドを行った2017年3月19日は快晴かつ日の光が暖かく、走行中は暑いくらい。道志川のせせらぎが心地良い。
道の駅どうしではこんな屋台が出ていた。ほかにも豆乳ソフトや鮎の塩焼きが販売されていた。
迷った末に豚串を選択。山岳コースでは補給食でたんぱく質と塩分を摂っておくと翌日の疲労が軽減される印象。だからどんどん食べましょうねー。
道志みちではローディの姿はまばら。その代わりバイカーがとにかく多い。同じ二輪のバイクは、多くてもロード側的にはあまり走りにくくならない気が。
道志みちの終盤にある山伏峠&山伏トンネル。勾配は飯能の山伏峠よりちょっときついくらい。山伏峠ってどこにでもある…。そんな気しない…?
山伏峠を抜けると山中湖村。
山伏峠からのダウンヒル中に富士山が登場。長い山道のあとに現れるので結構感動。
スプリンターのゴール、山中湖。(僕はスプリンターじゃないのでここがゴールでは)ないです。
「明神峠」を超えられるかがポイント:明神・三国峠ヒルクライム
今回は、明神・三国峠を北側の「パノラマ台」から登ります。
パノラマ台の景色がヤバすぎる件。山中湖がでかい! 富士山はもっとでかい!
ダウンヒルをしてスタート地点へ。明神・三国峠についてはあまり予習をしていなかったので、ダウンヒルで感覚をつかんでおいて良かった…。いきなりのアタックだったら足をついてたかも。
明神・三国峠始点。
序盤は林道的な雰囲気ですが、すぐにどこか荒涼とした雰囲気に。斜度はあっという間に12%に到達し、じきに14%の標識が登場します。
晴れていれば御殿場方面を見渡せ、自分がいかに高い場所にいるかを強く感じさせてくれます。
ドーナツ地帯で振り返れれば疲労が吹っ飛ぶだけの圧倒的な展望が。
まぁこのドーナツ地帯は斜度が18%あるのでふつうは振り替えれないでしょう(つまり登っている最中は完全に苦行)。写真はダウンヒル中に撮影。
直線は斜度が何%であろうとシッティングを貫きます。シッティングでさえも常時脚を削られている感じがしますが、フォームを保ち、体重を最大限に使って消耗と心拍の上昇を押さえ込みます。
というのも、カーブの斜度アップがあまりにもキツく、ダンシングで抜けると心拍が一気に跳ね上がるから。カーブ以外でダンシングをすると、短いスパンで現れるカーブをやり過ごす心肺を残せません。
自転車が倒れないギリギリまで速度を落として、がまんで登るしかないんじゃないかと思います。
明神峠バス停。距離的にはここで6割ほど。登りがドーンと続いているのが見えてテンションが負の方向に上がる。
明神峠バス停前を過ぎてカーブすると、道は風張峠のような山道に変化。ここからが三国峠ということでしょう。
三国峠に入ると斜度は一気に緩み、一桁台に落ちます(正確な斜度は不明)。ここまでたどり着ける脚力の持ち主ならば、実質クリアしたようなもの。
明神峠バス停の先は風張林道のような雰囲気。舗装も比較的良く、一気に登りやすくなる。
三国峠も天空感がありますが、御殿場方面を望む明神峠とは異なり、山々が連なる様子が見える、どこか荒涼とした秘境的な景色。
風張峠(奥多摩周遊道路)と似ているが、ほかの山が足下にいくつも見えるのが決定的な違い。明神・三国峠は並のヒルクラポイントとは高さが段違いということ。
ラストに斜度10%の区間がありますが、明神峠側を登り切れたなら問題にならないはず。
ゴール地点。足つきなしでクリア。
完走した感想は「今まで登った坂の中で一番過酷だった」。一言で表現するなら、明神・三国峠は「距離を延長した和田峠+風張峠」です。「あのカーブを曲がったら斜度が緩む…」などと期待するだけムダです。12〜18%が延々続きます。とにかく長く、斜度も激烈。うかつに踏もうものなら、一瞬で息が上がって足をつくでしょう。
その代わり、序盤こそ地味ですが、後半の景色はかなりのものです。また、もし御殿場側から登るのなら、絶対に山中湖側に降りるべきです。上掲の「パノラマ台」に行かずに苦行だけするのはもったいなさすぎる。
肉
ボスを倒したあとは御殿場市内へ。
炭火焼きハンバーグレストラン「さわやか」御殿場店。この日は3連休の中日だったので激混みで、5時間待ち。さわやかを食べてみたいなら静岡市内の店舗まで行ったほうがいいかも…。
噂のげんこつハンバーグ(250g、税込み1064円)。
ああ〜。
飯能:高山不動尊〜天指指峠〜山伏峠【朝8時に家を出ても完走できる週末コース】
デスライドをしたら更新するというブログだったのですが、冬に極限に挑むと本当に死ぬ可能性があったので自粛していました。ライド自体はしているので、その中から「そこまで早起きせんでも夕方までに(たぶん)完走できる東京近郊のコース」をピックアップして紹介していきます。
都内ローディのヒルクラ修行場の1つ、飯能。東部池袋線で1本というアクセスの良さと峠がしこたまあるのが人気の理由でしょう。今回紹介するのは、3つの峠を巡るコースです。
コース
- 距離:75km
- 獲得標高:1200m
- 難易度: ★★★☆☆
- グルメスポット:★★★☆☆
- 景色:★★★☆☆
1. 高山不動尊
登り応えは十分。
一言で言えば「激坂区間がない子の権現」。中盤以降、斜度10〜12%がコンスタントに続き、終盤は15%ほどになります。ヒルクラの練習的にはこちらのほうが安定してていいかも。
静謐な林道に沢の音が響く。
序盤は斜度も緩く、フォトジェニックな風景が続く。
道はガレ気味ですが、子の権現とちがい、車通りがほとんどありません。雰囲気も沢がある分こちらが上というのが僕個人の感想。
2. 天目指峠
※写真は別の日に撮影したもの
名前が厨二病な峠。斜度は最大10%くらいで、きつい区間は8%くらいじゃないでしょうか。子の権現に近いので、デザート峠としても使えます。
※写真は別の日に撮影したもの
景色等はあまり期待できませんが、ヒルクラの練習にはいい感じだと思います。
3. 山伏峠
飯能と秩父をつなぐ有名な峠道。斜度はそこそこで、飯能の中では登りやすい部類だと思います。交通量が多いのがアレですが。
峠道にある集落が良い味を出している。
天目指峠から近く、子の権現〜天目指峠〜山伏峠をハシゴするのもいいでしょう。
CAFE Kikiの「坂登り丼」(950円)
崩すと中にも豚肉が。
CAFE Kikiの「フレンチトースト・ア・ラ・モード」(800円)。これにメープルシロップをかける。ヤバイ。
このコースのいいところは、ローディが集うカフェとして有名な「CAFE Kiki」と焼きカレーがおいしい「ターニップ」が帰り道に登場すること。登りまくってからランチにできるので「食後にヒルクラしないと帰れない」というめんどくささがありません。子の権現の周囲を一周するようなコースであり、飽きにくいのもいいところ。
今回のコース上にはベーカリーや茶屋もあり、開拓しがいがありそうです。
ヒルクラで「心拍数」を限界まで上げるとどうなるのか?
「限界に挑戦したら更新する」というブログなのですが、あまり限界に挑戦していなかったのでネタがありませんでした。ロングライドネタもあるのですが、年始に走って放置していたら2月になってしまったので書きにくい…。
そんなわけで、今回は距離的な限界ではなく、肉体的な限界に挑戦してみた経験を記事にしてみます。上がると主観的にしんどい、「心拍数」。実際に限界まで上げるとどうなるものなのでしょうか?
実験1:限界付近で走る
被験者(僕)は30代男性、170cm、62kg、学生時代に運動経験はなく、運動は苦手なタイプでしたし、今も苦手です。自転車の重量は約8.5kgで、ホイールは鉄下駄です。
コースと条件
※対象区間:表ヤビツ(コンビニスタート)
おなじみ、表ヤビツで追い込んでみました。ただし、フレッシュな状態ではなく、裏ヤビツを登ってダウンヒルしたあと、登り返す形で全力TTを行いました。
- 距離:9.96km
- 平均勾配:6.1%
- 上昇高度:551m
結果:30分も限界付近で走ると、翌日以降走れなくなる
僕の最大心拍数は183、追い込んだ結果、走行時間の半分くらい、26分ほどをゾーン5(最大心拍数の95%以上)で走っていました。もちろん、走っているときのキツさも半端ないです。ゴールしたあとは息切れで30分くらい売店の前で座り込んでしまいました。それはまぁ走る前から誰でも予想できることですね。
こちらもうっすら予想はしていましたが、翌日以降の疲労がすさまじかったです。晴れている日は極力自転車に乗るようにしているのですが、次の日は普段より心拍数が20ほど高く、あっという間に息が切れてしまいます。こんなんとても乗ってらんないよ。
結局、心拍数が高い(疲労が残っている)状態は5日ほど続きました。追い込むと実生活へのダメージが大きすぎる…。
実験2:最大心拍数の70%前後を維持
では、どれくらいのペースで登れば翌日に疲労を持ち越しにくいのでしょうか? この点を考えるために、最大心拍数の80%以下を維持してヒルクライムを行いました。
コースと条件
実験2は実験1に対する適切な比較実験にはなっていません。実験2は同行者がおり、彼に合わせる形で走りました。途中に多く停車・休憩を挟んでいます。また、コースの長さもまったく違い、「ポタライド時に心拍数を上げないように走ってみた」というのが正確なところです。
コースとしては表ヤビツより箱根(新東海道)のほうが過酷だと思われるので、バランスはある程度取れていて、参考にはなるとは思いますが。
- 距離:47.2km
- 平均勾配:5.7%
- 獲得標高:1502m
結果:筋肉痛は残ったけど、疲労は全体的にかなりマイルドに
実は実験2はまだ途中です(後日追記します)。上記のコースを走ったのが昨日で、これを書いている今日で、今日は眠気が強かったので走っていません。体幹に筋肉痛が残っていますが、走ろうと思えば走れる感じではあります。明日以降、疲労が残っていないかで、心拍数を制限する走り方に意味があるかがわかるでしょう。
2017年2月19日追記:自分の場合、心拍数より「踏まない」ほうが大事
心拍数を抑えて走った翌週は、心拍数が上がりやすいということもなく、ふつうに走れました。
もともと踏むほうが身体にダメージが残りやすかったので、1週間、心拍数は気にせず、一切踏まずに回すペダリングを続けてみると、これが体感で一番疲労が残りにくかったです。心拍数は80%くらいが多かったかな。コースはアップダウンのある平坦です。あれこれ試した感じでは、踏まないなら170程度まで上げても翌日への影響はあまりなかったです。
結論としては、自分の場合踏まないようにペダリングをして、心拍数は170強までなら気にしない、という走り方が疲労低減のためにはベストのよう。
なお、昨日子の権現(斜度28%のクランクのある飯能市の激坂)を登ったら最大心拍数を更新、193まで上げられました。90%で173なので踏まないならレッドゾーンぎりぎりくらいまではいける、ということなのかも。
ちなみに、YouTubeに上がっているヒルクライムレースの動画を見ると、平坦に近いところでは心拍数150〜160、斜度7%くらいになると170〜180くらいで走っていました。
ブルベやキャノンボール(東京〜大阪間570kmを24時間以内に走る個人トライアル)などをやっている人がどれくらいのペースで走っているのかも知りたいところです。こっちのほうがポタライド好きやロングライダーには参考になると思うのですが、公開している人はほとんどいないですね。
なんでこんな実験してるの?
今回、こんなことをやってみたのは「ロングライドで峠にぶち当たったときに、心拍数いくつで走ればいいのか?」という疑問があったからです。平坦は何となくゾーン3〜4(心拍数の65〜80%)で走れば効率的というのがわかっていたのですが、峠はひとつひとつ性格が異なるため、どれくらいで走るかの基準を決めあぐねていました。全力で登れば速く登れますが、連日走るようなライドをしたいので「翌日に疲労が残らない峠の登り方」が知りたいんですよね。
そこで目をつけたのが心拍数でした。僕はパワーメーターを持っていないので、走行中に疲労を見積もれる数値は心拍数しかありません。心拍数は主観的なキツさに結びついており、ライドを継続するか否かの体感的な指標にもなっていると思います。そのため、心拍数ベースで走り方を考えておけば、数百〜千数百kmを走るような場合には便利だと思ったのです。
レース目的でトレーニングしている人は、LT値付近で走ればいいのでしょうが、コースごとに距離も違うし、走る人のレベルによって感じる疲労も大きく変わるロングライドを効率的に走る具体的な方法は、検索してもあまり見つかりませんでした。というか、ロードバイクの効率的な走り方を説明した記事ってだいたいレース目線なんですよね。レース目的だと翌日の疲労ってたぶん重要じゃないので、ロングライドする際の参考にはなりにくい。
なので、自分なりに試してみて、使いやすい走り方を見つけようというのが今回の実験を行った理由です。2回違った走り方をしてみた結果として、最大心拍数の75%くらいを維持するように走るのが現実的っぽい感じがします。来週以降、これも試してみるつもりです。
寒くてエクストリームなライドはしにくい日が続きますね。暖かくなってほしい…。